代表・渡部純一の記事

AI導入の進め方は、
5つの順番です。

「AI導入の進め方」で検索すると、計画の立て方から始まる記事が並びます。私は、それで進んだ会社を見たことがありません。うちで実際にやっている順番を、5つ書きます。

順番は業種で変わりません。社員10人の会社でも、30人の会社でも同じです。長くなるので、違うと思われたら途中で閉じていただいて結構です。

2026.09.09|株式会社サマーウインド 渡部純一

計画から入ると、
決まりません。

① たまっているものを、1つ選ぶ

最初に決めるのは「何をAIにやらせるか」ではなく、「いま、何がたまっているか」です。

目安は3つ。誰かが量を数えている(「50件残っている」と言える)。期限がもう過ぎている。人を増やしても過去のぶんは片づかない。この3つが揃っているものを1つ。見積、請求、問い合わせの返事、求人、シフト、名簿。だいたいこの中にあります。

ここで「全社のDX計画」から入ると、決まりません。計画ができた時点で、予算と気力を使い切ります。

② いま使っている実物を、1つ出す

選んだら、その作業でいま使っている実物を1つ出します。見積書なら、いまの1枚の写真。問い合わせなら、実際に来たメール1通。シフト表なら、先月の1枚。

実物が出ないと、御社専用のものは作れません。見本の数字が入ったままの道具は、御社で動きません。逆に、実物が1つあれば、その日のうちに動く形になります。

ここで止まる会社が、いちばん多いです。実物を出すだけなのですが、「整えてから」「揃えてから」で止まります。整えなくて結構です。いまのままの1枚で足ります。

③ 動く形にして、48時間で見る

実物をもらったら、動く形にします。写真1枚で見積書が出る。メール1通に返信の文面が出る。それを48時間だけ見ていただきます。

48時間なのは、「いつでも見られる」ものは見られないからです。うちは無料で渡した8社が8社ともその後アクセスゼロで、それを学びました。期限があると、その日のうちに開かれます。

見て、違うと思ったら、そこで終わりで結構です。降りる出口は、必ず置いてあります。

④ 入力を増やしていないか、確かめる

動いたものを続ける前に、1つだけ確かめます。社員が毎日入力しないと動かない形になっていないか。

入力を前提にした仕組みは、最初の1か月は動いて、3か月目に止まります。誰も悪くないのに止まります。いまある物(写真・メール・表)を貼るだけで動く形なら、続きます。入力欄を増やす提案が出てきたら、一度止めて考え直したほうがいいです。

⑤ 毎月、1つ増やす

1つ動いたら、次の月に、もう1つ。一度に3つは、やりません。3つ同時に入れると、どれが止まったか分からなくなります。

毎月やることは2つだけです。AIに渡す仕事を1つ増やすことと、先月までに渡したものが今月も動いているかを見ること。うちのAI顧問は、この2つを毎月やる形です。

1年で12個。小さく聞こえますが、12個の作業が人の手から消えた会社は、夜が早く終わります。

順番を飛ばすと、どこで止まるか

最後に、飛ばしたときの止まり方を書いておきます。

①を飛ばして道具を先に買うと、使われません。②を飛ばすと、見本のままで動きません。③を飛ばして渡し切ると、開かれません。④を飛ばすと、3か月で止まります。⑤を飛ばして一気に入れると、どれが止まったか分かりません。

全部、うちで一度ずつ起きています(本当です)。だから順番にしました。

御社のサイトを拝見して、いま消せる作業を5つ書き出します。1つ目は、今日お送りします。メール1通です。(AIは、営業日を知りません)

費用はかかりません。ご用意いただくものもありません。読んで違うと思われたら、そのままで結構です。私が1人で全部やるので、月5社までとさせていただいています。

御社の消せる作業を、書き出してもらう

それでは、ご連絡をおまちしております。

追伸

5つのうち、御社が自分でやるのは②だけです。実物を1つ出すこと。①はこちらが御社のサイトを見て書き出しますし、③④⑤はこちらの仕事です。

追伸2

費用をいただかない理由は、導入事例が欲しいという、こちらの事情です。実は、それだけです。

よくある3つ

Q. 中小企業のAI導入は、何から始めればいいですか。
A. 計画ではなく、いま社内でたまっているものを1つ選ぶところからです。誰かが量を数えている・期限が過ぎている・人を増やしても過去分は片づかない、の3つが揃うものを1つ。見積・請求・問い合わせ・求人・シフト・名簿の中にあることが多いです。

Q. AI導入の順番を教えてください。
A. ①たまっているものを1つ選ぶ ②いま使っている実物(見積書1枚・メール1通など)を出す ③動く形にして48時間で見る ④社員の入力を増やしていないか確かめる ⑤毎月1つ増やす。順番を飛ばすと、道具が使われない・見本のまま動かない・開かれない・3か月で止まる・どれが止まったか分からない、の順で止まります。

Q. 自社でやることは何ですか。
A. ②の実物を1つ出すことだけです。整えなくて結構で、いまのままの1枚で足ります。①はこちらが御社のサイトを見て書き出し、③④⑤はこちらの仕事です。

書いた人

渡部純一(株式会社サマーウインド 代表取締役)。ネットで売って20年、累計売上80億円。著書3冊、うち2冊が続けてAmazon総合1位。現在は社員ゼロ・AIだけで自社を経営しながら、中小企業向けのAI顧問「AI経営参謀」を月5社まで。